【遠隔点呼】25要件その②~施設・環境要件~準備するものは?

2023.3.13

【2023/3/31国土交通省告示第二百六十六号 反映】

※2023年4月1日より以前の遠隔点呼実施要項が廃止になり、国土交通省告示第二百六十六号の中に統合されました。

皆様こんにちは!

今回も前回の【機器・システム要件】引き続き、遠隔点呼申請に必要な25要件についてお話していきたいと思います。

第2回目は【施設・環境要件】です

<①環境照度の確保>
運転者の顔の表情、全身、酒気帯びの有無、疾病、疲労、睡眠不足等の状況を随時明瞭に確認できることが必要。
→運転者の顔とカメラの間の照度は500ルクス程度が望ましい…と従来までは明記されておりましたが、最新要件でこの具体的な数値はなくなりました。

→ちなみに、500ルクスがどれぐらいかといと【一般的な事務所の明かり程度】です。

「500ルクス」という推奨値は消滅しましたが、依然として「随時明瞭に確認できる環境照度」という文言は明記されております。遠隔点呼機器の設置場所として、廊下や玄関など日中に外の光が届きにくい場所、雨天や曇天で著しく暗くなる場合は注意が必要です。

②監視カメラの設置>

遠隔点呼中に執行者側が、運転者の全身が映る映像を確認できることが必要。
※運輸支局によっては運転者の携行品返却状況の確認(ロッカー等が監視カメラ越しに映ること等によって)が出来ることが要求された地域も過去にあり。録画機能までは不要。

→執行者側が遠隔点呼中に確認できるようにしないといけないため、ライブ映像が必要となります。録画の機能は必要としていませんが、「乗務後自動点呼」の施設・環境要件に「常時又は乗務後自動点呼実施後の確認」の旨が定められており乗務後自動点呼においては運用面から実質録画が必要と言えそうです。乗務後自動点呼の導入も検討視野に入れられている場合は録画有プランでご契約いただいた方が無難とも言えます。


③通信環境の確保>
点呼が途絶しないように必要な通信環境を整えること。

→こちらはネットワーク環境を整えることです。当社としての推奨は、光回線かつ有線で繋ぐことです。Wi-Fi環境ですとどうしても途中で切れてしまうことやデータ通信制限を設けている場合、 ご契約プランによっては月末には速度制限等で映像が遅延することもありますので、有線の方が安心かと思います。

④通話環境の確保>
運行管理者等と運転者の対話が妨げられることのないように、必要な通話環境を確保。

→こちらは遠隔点呼を行う場所の周りが静かで、運行管理者等と運転者の会話が妨げられることなく行われる必要があります。一般的な事務所などであれば大丈夫ですが、点呼場の近くで重機が作業していて雑音が多いなどや、交通量の多い幹線道路に面している場合等は注意が必要です。

以上が遠隔点呼【施設・環境要件】です。
こちらはお客様自身で用意していただく部分となります。ネットワークを新たに引くとなると、ある程度の時間がかかるかと思いますので、事前に確認をすることをおすすめします。

※監視カメラに関しては東海電子からご紹介できるサービスもございます。
また、照度や通話環境が確保できない場合には、点呼場所を変更するなどの対応が必要になる場合もありますので注意が必要です。

それでは、今回はこの辺りで遠隔点呼25要件【施設・環境要件】を終了したいと思います。
次回は遠隔点呼25要件シリーズの最終回となります。
お楽しみにお待ちください!

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